前歯2本をそれぞれ違う治療法で仕上げた症例

59歳/女性
治療前
治療後
治療前
治療後
症状・主訴 前歯2本を白くキレイにしたい。
目安の治療費 オールセラミッククラウン=132,000円(税込)
ラミネートベニア=110,000円 (税込)
ホワイトニング=33,000円(税込)
(処置費用別途)
治療期間 4ヶ月程度
治療法 歯を削ることを最小限に止めるため、向かって左側はラミネートベニアを使いました。
向かって右側は元々被せ歯なのでオールセラミッククラウンを使いました。
全体的に歯を白くするために事前にホワイトニングも行いました。
リスク

【1】審美補綴(ほてつ)治療
主に歯が欠けてしまった場合、歯を失った場合に、人工歯を用いて詰め物・被せ物などで歯を補うことです。
・補綴物には、見た目は白くても金属を含むものもあり、金属アレルギーの原因となる可能性があります。金属アレルギーの方は、治療前に医師にご相談ください。
・補綴治療では歯を削る必要がある場合があります。歯を削る量は、補綴物の素材や治療法により異なります。また、健康な歯を削る必要がある場合もあります。治療前に医師にご確認ください。
・審美補綴では、その種類に応じて治療費が異なり、セラミックやジルコニアなど、保険適用外となる素材もあります。それぞれのメリット・デメリットを確認したうえでお選びください。
・歯の強度・耐久性、噛み合わせなど、悪影響があると判断される場合は、ご希望の補綴物や治療法が適応出来ない場合がありますので、ご了承ください。

※掲載されている症例はすべて、当院で治療を完了した患者さまのものです。症例写真はトリミング(切り抜き)以外の加工等は行っておらず、サイト掲載の許可をいただいたものです。
掲載されている症例はすべて、各患者さま固有の症例に対応したものであり、治療結果を保証するものではありません。

治療の流れについて

初診時

向かって右側は不自然な白さの大きな被せ歯が入っていました。
向かって左側は表面にプラスチックが貼り付けてありますが、変色していました。
歯の形も理想からは外れている状態でした。

現状を分析する

右側の被せ歯を外してみると歯肉が押しつぶされている状態でした。
左側の表面のプラスチックをはがしてみると、歯はほとんど削られておらず、色はかなり濃い状態した。

診断用モデルを作製する

診断用モデルを作製し、最終的な仕上がりを検討しましす。
右側は元々削ってあるので精密な仮歯を作製します。
左側はほとんど歯は削られていないのですが、部分的に削ったり足したりする必要があることがこの模型からわかります。

モックアップ(最終形態の確認)を行います。

事前にホワイトニングを行なった上で、先ほどの診断用モデルを元に、歯を削ったりプラスチックを足していきます。
これにより、最終形態が口の中で再現されるので、患者さんにとってゴールの歯の形がわかりやすくなります。

それぞれの方法に合わせて歯を削る

左側はラミネートベニア を使いますが、歯の表面を0.5mmほど削るのみです。
歯科技工士とどのように削るかを事前に打ち合わせをして削っていきます。削る量が少ないので非常に難易度の高い治療になります。
右側は被せ歯を入れるように削ります。

ラミネートベニアとは・・・

コンタクトレンズのように透けるほど薄いセラミックの歯です。
・歯を削る量が最小限で済む
・下地の歯の色を拾うため、透明感があり自然感が出やすい

最終的な仕上がり

様々な治療ステップを経て、ようやく仕上がります。右はオールセラミッククラウン、左はラミネートベニア を用いています。
方法が違うにも関わらず、左右同じような自然感が出ています。
歯を最大限に残し、かつ審美的な結果が出た今回のような症例は、非常に高度な技術の結晶と言えるでしょう。

解説

今回の症例は、ラミネートベニア とオールセラミッククラウンの複合的な治療で非常に難度の高い治療になります。
特にラミネートベニア は繊細な治療であり、全ての歯科医院ができる治療ではありません。
良好な結果を出すためには、技術・知識・経験豊富な歯科医師と歯科技工士が、入念な診査診断と事前の処置を行う事が必須条件となります。

たった2本の歯を治すだけでも、当院はこのようにこだわり抜いて治療に取り組んでいます。
前歯はその人の印象を左右する大事なところだからです。
この患者さんは、今まで歯を見せて笑う事が出来なかったのですが、この治療によりコンプレックスがなくなりました。
今では自信を持って素敵な笑顔を振りまいています。

当院では歯を必要以上に傷つけず、最大の効果が得られるように様々な治療法を柔軟に選択するように心がけています。