治療症例集
コーヌスデンチャー(ドイツ式義歯)
症状・主訴 | 入れ歯を綺麗にしてほしい。 入れ歯の金属が極力見えないように作ってほしい。 |
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目安の治療費 | 282万円(義歯治療・インプラント治療その他)(税別)(処置費別途) |
治療期間 | 2年間程 |
治療法 | 今回は見た目の改善に非常に有効であるコーヌスデンチャーを選択しています。また、残っている歯の位置を考慮すると、より安定した状態を生み出すために2本のインプラント治療を行って入れ歯の力を分散するように考慮しました。 入れ歯とインプラントの組み合わせは、安定性が向上するばかりか後の清掃性や問題が起きた場合の対応のしやすさなど、数多くのメリットがある治療方法です。 |
リスク | 【1】外科手術について 【2】顎骨・歯周組織の影響 【3】メンテナンス 【4】生活習慣 治療はすべて各患者さまそれぞれの症例に対応した場合の例であり、他の方への治療結果を保証するものではありません。 |
治療の流れについて
初診時
残っている歯は虫歯になっており、また残せない歯もあります。歯を抜いてから何年も経っているので、歯肉のボリュームも相当減っているところが認められます。
入れ歯でしっかり噛める設計にするのはもちろんのこと、お若い女性ですので、見た目も特に配慮が必要です。
虫歯の治療を行う
残せない歯を抜歯し、保存可能な歯は虫歯治療をしていきます。
後に、金冠を被せられるように歯を削っていきます。
精密な仮の治療用義歯を入れてリハーサルする
歯の環境がある程度整ったら、精密な仮の治療用義歯を作って、噛み合せ・見た目などを患者さんと一緒に確認していきます。
最終的な形を体感して頂くことで、確実に満足のいく結果を出すことが出来ます。
インプラント治療を行う
今回は下顎に2本のインプラント治療(向かって右側)を行い、入れ歯にかかる力の分散を行っています。これにより格段に力のバランスが良くなるので、長期的な安定性を得ることが出来ます。
※向かって左側は金冠をかぶせる準備段階です。
天然の歯に金冠を被せる
天然の歯には金冠を被せていきます。後に装着する義歯が維持されるように精密に加工された金冠です。入れ歯を維持して保持する原理は『茶筒』のようなイメージです。極めて金冠の形を平行に近く加工してるので、茶筒のようにスーッと入るのですが、なかなか落ちてこないのです。
精密義歯の完成
ここでは示しきれませんが、かなり複雑な治療ステップを経て精密な義歯は完成します。
まさに、工芸品や芸術品の領域まで達する程に、精密かつ美しく仕上げられます。
解説
一言で入れ歯と言いましても、色々な入れ歯があります。
当院では、患者さんからご希望を伺い、また医学的見地から適切と思われる入れ歯の設計を検討し、ご提案いたします。
今回は『コーヌスデンチャー (ドイツ式義歯)』を選択しまいした。
選択した理由は以下の3点です。
・入れ歯特有の金具が見えにくく、見た目に優れる。
・残っている歯に対する負担が最小限に抑えられる
・今後、もしトラブルになっても修理などの対応がしやすく、入れ歯を作り直す可能性が低い。
従来の入れ歯に比べ、メリットが多くありますが、非常に複雑な治療過程が必要であることや、精密な入れ歯を仕上げる事が出来る歯科技工士は限られていると言うこともあります。
当院では、インプラント治療の他の治療の選択肢として、『コーヌスデンチャー 』をオススメする場合があります。
この症例では、入れ歯の支えとしてインプラント治療を併用しているため、従来の入れ歯に比べ安定性が格段に向上するため、よりしっかりと噛む事ができます。
入れ歯は一昔前の治療のイメージがありますが、設計の仕方を工夫したり、インプラント治療を用いることにより、より快適な入れ歯を作り上げる事が可能になります。